萩野選手のスペイン合宿不参加について思うこと

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たまにはゲーム以外の話もしようと思います。

先日のコナミオープンでは萩野公介選手は400m個人メドレー予選でベストから17秒落ちの4分23秒で泳ぎ、その後体調不良を訴え決勝を棄権し、病院で検査を受けました。翌日にエントリーしていた200m個人メドレーも棄権しました。検査では身体に異常はないとのことでしたが、一体彼の身に何が起きているのでしょうか?

初めてではない体調不良 

ここ最近で萩野選手がレースが出来なくなるほどの体調不良になるのは、2018年1月以来初めてです。スイミングマガジン2018年4月号によると萩野選手は2017年~18年の年末年始にかけて、体調を崩し練習にいっては休むということを繰り返していたそうです。ある日、平井コーチに「顔色が悪い。帰って休みなさい」(原文ママ)と言われ、その後検査したところ疲労が溜まっているといわれ、3週間の休養を取ったそうです。

おそらく彼の練習への姿勢がそうさせてしまったのでしょう。彼が特集された番組を何回かみたことがありますが、彼の練習への姿勢はとてもストイックです。全力を出すときは、全力を出し尽くし、果てはタイムまで自分で計算してしまうほどです。自分が選手だったころ、練習であそこまで頑張る前に体か心のどちらかが悲鳴を上げ、練習が終わる前にヘロヘロになることも多々ありました笑。あそこまで頑張れたらもっと速くなれたかな(遠い目)。

次に私なりに考えた彼をここまでさせてしまった原因を挙げていきます。

萩野を追い込んだもの 

プロ化

萩野選手はプロ選手です。企業とスポンサー契約を結び、契約金で生計を立てています。彼が契約をしているのはブリヂストンとナイキです。ブリヂストンからは2017年4月1日から2022年3月末までの契約金として5億円、年間で1億円をもらっています。ちなみにサラリーマンが定年までに稼げる賃金は2~3億円と言われています。彼は5年でそれ以上を稼いでいるので並大抵のことではないのがわかりますね。もう片方のスポンサーのナイキからも金額は明らかにされていませんが、おそらく同等のお金をもらっているでしょう。彼にかけられた期待は尋常ではないでしょう。そういったことが彼にプレッシャーを与えているのではないかと私は思います。

リオ五輪後の不振

彼はリオ五輪で400m個人メドレーで金、200m個人メドレーで銀、800mフリーリレーで銅をとっていますが、その後の彼の戦績はあまり芳しくはありませんでした。2017年世界水泳では、200m個人メドレーで銀メダルを獲得しましたが、金メダルを狙っていた彼の悔しそうなインタビューが印象に残っています。しかも負けた相手のチェース・カリシュ選手は200m個人メドレーで初アメリカ代表でリオ五輪には出ていません。そんな中で自己ベストを2秒近く短縮して優勝したカリシュはお見事だと言いたいです。しかし、オリンピックのこの種目で銀メダルを取った、しかも自己ベストであれば勝っていた相手であれば尚のこと悔しいでしょう。そういったことも彼を苦しめていると思われます。

萩野選手の性格

私の印象では、萩野選手はとても理性的で思慮深い性格です。何事も理詰めで考え着実に進んでいくタイプです。そういったパーソナリティが彼を苦しめているのではないかと思います。「自分はプロ選手なのだからもっと結果を出していかないといけない」というふうに考えるかもしれません。そういう風に考えることは悪いことではありません。しかし、考えすぎてしまうと悪いことばかり頭の中に思い浮かべてしまうものです。ただ彼の中で結果が出せていないと思っているだけで私はそうは思いません。日本選手権に出るだけでもすごいのに、世界選手権でメダルをとるなんてもう賞賛に値するものだと私は考えます。

最後に

ここまでネガティブなことを書いてきたわけですが、私は萩野選手の復活を待っています。個人メドレーだけでなく、背泳ぎや自由形でも素晴らしい泳ぎを我々に見せてくれた萩野選手。またあの泳ぎが見られるよう願いながら、今は国内でゆっくりじっくり自分の泳ぎを追及していってほしいです。